実は今まで悪用を恐れて公開できなかった内容なのですが、やっと年内にも改正ストーカー規制法が施行される事になりましたので公開します。
本当は自衛の為にも公開したかったのですが、悪用される方が危険性が高いと判断して公開してこなかった事柄です。
今回の改正ストーカー規制法で禁止される内容に紛失防止タグの悪用の禁止が盛り込まれます。
そんな事?と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、実はこれってとても重要な事なのです。
紛失防止タグの悪用の禁止
AirTagに代表される紛失防止タグを知っている人は多いでしょう。
使っている人も多いと思います。
小さいですからどこにでも入れておけますし、車が盗難されたときに場所が分かるように使っているという人もいると思います。
実際住所を判明させる制度も高いですし、電池もかなり長い期間持ちますので紛失防止タグってとても便利です。
けれど便利って悪い使い方をする場合にも便利って話になってしまいます。
何が言いたいかと言いますと紛失防止タグを使ってストーキングが可能になるという事です。
いやいやストーカー規制法があるからストーキングはダメでしょ、と思う人がほとんどでしょう。
ところが紛失防止タグってストーカー規制法の範囲外なんですよね。
紛失防止タグの裏話
AirTagに代表される紛失防止タグってGPS機器が搭載されていません。
そしてストーカー規制法で禁止されているのは、許諾なしのGPS機器等を使った位置情報の取得、です。
勘の良い人はもうわかったと思いますが、紛失防止タグにはGPS機器が搭載されていないので、許諾なしのGPS機器等を使った位置情報の取得、にならずストーカー規制法違反にならないのです。
いやいやそんな屁理屈通用しないでしょ、と思う人もいるでしょう。
当然の感覚だと思います。
けれど法律って融通が利くか、利かないか、と言えば利かないのです。
実際、2020年に、被害者の自動車にGPS機器を取り付けたストーカー行為が当時のストーカー規制法の対象外だと最高裁で無罪判決になっています。
明らかなストーカー行為に無罪判決が出ているのです。
ですからストーカー規制法の改正で紛失防止タグの悪用の禁止が盛り込まれる事になったのです。
小さな事だが大事な事
紛失防止タグの悪用の禁止なんて当たり前でしょ、と言われたら当たり前です。
確かにそうです。
けれどそんな当たり前の事が分かるのであればストーカーになんてなりません。
そもそもストーカーなんて常識の範囲内にいないのです。
何故ならストーカーって犯罪行為だからです。
既に犯罪行為を侵している人な訳です。
であればストーカーが罰則のない事をやるか?やらないか?と言えばやる確率なんてめちゃくちゃ高いでしょう。
だから今回の改正ストーカー規制法に盛り込まれた訳です。
些細なことかもしれませんが、ストーカーによる痛ましい事件は後を絶ちません。
その抑止力の一つにでもなって欲しいと思います。